寄り道日記(優しくて切ないあのお山にいました)

三途の川、ただいま通行止めだそうです。

こんにちは。

あっという間にもう7月も終わるんですね。

例年だと、宵宮の花火や囃子の練習の音、国道に少しずつ桟敷席が出来ていって、日ごろ見かけないような県外ナンバーの車が増えていく景色……そんな風物詩たちによって徐々に夏への心の準備運動が進んでいったように思うのですが、今年はそれがないせいか、カレンダーと自分の中の時間間隔のチューニングがあっていないような気がします。

まあ、カレンダーとチューニングが合おうが合うまいが、相変わらずあちらこちらにお邪魔しております。

この日は本当にお久しぶりに下北方面に行っておりまして。

最近、公に私に、大切な存在とのお別れの話をお聞きする機会が多く、気持ちのチャンネルがそちらに向きがちだったところに下北方面遠征、これはもう行っちゃう!?と寄り道ベクトルが珍しく食べ物以外に向かい、行ってきました、恐山菩提寺。

若いころはどちらかというと怖いイメージのあったところですが、10年以上を経てお邪魔してみると、優しくて切ない場所だなあという印象に代わっていて不思議ですね。

この風車の数だけ「会いたい」とか「寂しい」とか「ごめんね」とか「ありがとう」があるんだなあと思いながら一回りし、手を合わせて帰ってきました。

この場所があるおかげで救われる、生きていける人がたくさんいるんだろうな、ということに思いを馳せつつ、自分は自分の仕事として何ができるかなあなどということを改めて考えながら帰ってまいりました。

それにしても、何度見ても、 宇曽利山湖の水の色は神秘的です。

帰ってきてから恐山についてもっと知りたくなって調べていたら、院代さんのブログにたどり着きまして。 その中の「番外:意味の前後」という記事がよかったので、ここにもリンクを貼っておきます。

さて、次はどこかなー。

食べ物以外に寄り道ベクトルが向くのと、
美味しいものを食べていないのとは別でして
ご当地パン屋さん巡りが好きです
これは野辺地町ビリオンさんのサンドイッチ
この生クリーム、
見た目からも幸せがあふれてますよね……💛

喪失体験とストレスのお話

悲しいニュースが流れましたね。と、書くだけで、多くの方があの事だな、と察することができるくらいに、影響力のある出来事がありましたね。

あのニュースの後、弊社EAPの相談メールが増えました。かくいう私も、あれ以降ずっと心に重く硬い何かが引っかかっています。

どうしてこんなに気持ちが沈むのだろうと考えてみましたが、長いことテレビを通してその姿を見てきた、これからも見ていくのであろうと思っていた方が突然いなくなってしまったのです。

影響の出方、強弱は人それぞれだと思いますが、つながりや思いが深かった方、身近で似たような出来事を過去に経験された方は、特に大きな衝撃を受けていることだろうと、また心が痛みます。

唐突な別れの直後は、下記のような反応が起こります。

驚愕,疑問,呆然自失,怒り,離人感,他罰,記憶の加工,救済感,否認,歪曲,合理化,自責,原因の追及,抑うつ,周囲からの非難,不安,二次的トラウマ etc……

インターネットを眺めていても、まずは「信じられない」、「どうして誰かに相談しなかったのか」、「なぜ防ぐことができなかったのだろう」といった無数の言葉が溢れましたね。関係のありそうな方に憶測で攻撃が向かう、などというさらなる悲しい連鎖もありました。

下記のような方は、特に強く影響を受ける恐れがあります。

● その方と強い絆があった人
● 精神的な疾患をお持ちの人
● これまでにご自分も同様のことをしようと思ったことがある人
● 第一発見者、搬送者
● その方と境遇が似ている人
● 起きた出来事に責任を感じている人
● お別れの際、とくに打ちひしがれていた人
● この出来事が生じた後、態度が変化した人
● さまざまな問題を抱えている人
● サポートが十分に得られない人

上記に該当する方は特に、そしてそういう自覚はない方も、ご自分や周りの方に下記のような様子が見られたら、決しておひとりで抱え込まないでください。

● 眠れない
● いったん寝ついても、すぐに目が覚める
● 恐ろしい夢を見る
● その人のことをしばしば思い出す
● その人の最後の場面が目の前に現れる気がする
● 起きたことに対して自分、あるいは誰かを責める
● 死にとらわれる
● 自分も同じことをしてしまうのではないかと不安でたまらない
● ひどくビクビクする
● 周囲にベールがかかったように感じる
● やる気がおきない
● 仕事や家事など生活に身が入らない
● 注意が集中できない
● 些細なことが気になる
● わずかなことも決められない
● 誰にも会いたくない
● 興味がわかない
● 不安でたまらない
● ひとりでいるのが怖い
● 心臓がドキドキする
● 息苦しい
● 漠然とした身体の不調が続く
● 落ちつきがない
● 悲しくてたまらない
● 涙があふれる
● 感情が不安定になる
● 激しい怒りにかられる

弊社EAPをご利用のお客様は、お渡ししている相談先をどうぞご利用ください。

そうでない方には、いくつか相談先を記載しておきます。

精神科・心療内科などの医療機関を探す

こころの健康相談 統一ダイヤル(都道府県・政令指定都市「心の健康電話相談」)

夜間休日精神科救急医療機関案内窓口(厚生労働省)

臨床心理士による電話相談(日本臨床心理士会)

よりそいホットライン(一般ライン)(社会的包摂サポートセンター)

よりそいホットライン(自殺防止専門ライン)(社会的包摂サポートセンター)

いのちの電話連盟(日本いのちの電話連盟)

いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市の相談窓口)

自死遺族相談ダイヤル(自死遺族のための電話相談)(厚生労働省自殺防止対策事業)

SNS相談(厚生労働省)

今回の出来事に関わらず、自分にとって大きな喪失が起こった、それに伴ってとても苦しい、そんなときはどうぞ遠慮などせず、周りにSOSを出してくださいね。

相変わらず、どこかに行けば寄り道をしています。
今週は新幹線駅と、ローカル駅両方に寄る機会がありました。
あのCMから、ちょうど10年なのか、と思い出してまた、
どことなくぼうっとしています。

新型コロナウイルスとストレスのお話

あまり人目についていないことをいいことに、どこかに遠征しては寄り道をして食べてばかりのこのブログですが、本来ここは「ストレスケアセンターふよう」のお知らせページなので、このテーマについては触れずにはいられませんね。

「コロナ後」の世界になって、長くなってきました。世界中の精鋭の方々が日夜研究を積み重ねてくださり、そして医療関係者等前線の皆様が一生懸命ケアを続けてくださって、重症化のお話を聞く頻度は下がってきたように感じられます。

恩恵を享受するばかりの身としては、ただただ頭の下がる思いです。

しかし、緊張状態が長く続くというのは、本当にストレスがかかりますね。心身のエネルギーが、未知のウイルスへの警戒で常に一定量使用されているわけですから、これまでと同じような生活をしているはずなのに、疲労感や余裕の失われやすさなどに影響が出やすいなあという印象を受けています。

緊張状態の体というのは、危機に備えていつでも反応できるように身体に力が入っている状態になるようです。具体的には、下記のような状態になります。

① 筋肉が固くなる
② 血液の流れが悪くなる
③ 栄養・酸素・熱が体にまわらなくなり、老廃物の排出も鈍くなる
④ 体の回復も、新陳代謝も悪くなる

そんなわけで、疲れが取れない・体が冷える・体調が悪くなるといった反応につながるようです。未知のウイルスに警戒しすぎて、逆に身体の調子が悪くなってしまうというのもまた、新型コロナウイルスの一つの症状としてみてもいいのかもしれないな、という解釈は少し乱暴でしょうかね。

新型コロナウイルス感染症の解釈でわたしが好きなのが、日本赤十字社さんの「新型コロナウイルスには、3つの感染症がある」というものです。

日本赤十字社 新型コロナウイルス感染症に対する活動報告

こちらでは、新型コロナウイルスには、「第1の感染症(生物学的感染症)」,「第2の感染症(心理的感染症)」,「第3の感染症(社会的感染症)」の3つの感染症がある、というお話が掲載されていて、私はこれを読んでものすごく納得したのでした。

第1の感染症(生物学的感染症) は、ウイルスによって引き起こされる「疾病」そのものです。私たちはいつも、これに警戒していますよね。

目からうろこだったのはここからです。

第2の感染症(心理的感染症)は、見えないこと、治療法が確立されていないことで強い 「不安や恐れ」を感じること。

第3の感染症(社会的感染症)は、不安や恐怖が「嫌悪・差別・偏見」を生み出すこと。

私はすっかり、第2と第3の感染症にかかっていました。

ここ青森では、どんなに緘口令が布かれていても、ひとたび感染すれば個人に関する情報が一斉に広まります。万が一感染したら、自分の年齢や体力、そして医療環境を考えれば、第1の感染自体は大したことがないかもしれない。ただ、社会的にはどうだろう。家族も含め、影響がないとは思えない。そんな恐怖を持っておりますが、いろいろな方とお話をしてみると、どうやらこの恐怖は私だけではないようです。

私のふるさと、岩手県の現職知事の達増さんの、とても丁寧なインタビュー記事を拝見しました。

岩手県は未だに感染者0が続いていますが、会見でも「(陽性)第1号になっても県はその人を責めません」とはっきりおっしゃっていますし、twitterでも「「新型コロナウイルス感染症」に感染した方に対しては、重症はもちろん、症状がない場合でも、気の毒と受け止め、お見舞いの気持ちを持つべきだと思います。感染の原因については、本人に指導する事があれば医師や保健所の仕事で、深い事情を知らない者は自分の参考にするに留めるべきでしょう。」と書かれていて、これが標準になってくれたら生きやすいな、と思います。

通常のストレス環境下では、下記のような反応が出るといわれています。

<身体>胃痛・高血圧・頭痛・食思不振
<気分・感情>不安・イライラ・高揚感・悲しさ
<認知>楽観的・悲観的・自責的・厭世的
<行動> 引きこもる・散財・飲酒・過食

上記に加えて、感染症流行時には、下記のような反応も出るそうです。

<気分・感情>感染と死への不安・怒り・隔離への恐怖・不信感
<認知> 他責的・排他的・原因の追求
<行動>感染症とそれによる危機から逃れるための行動(買い占め ・拒絶・孤立・情報収集)

私は、殊に行動面の、情報収集の部分で反応が出やすいな、という自覚症状がありました。こちらをご覧くださった方はいかがでしょうか。

心当たりがあるな、と思われた方は、私と一緒に意識して、緊張とストレスから距離を取る練習をしてみませんか。

筑波大学 医学医療系 災害・地域精神医学講座さんの「COVID-19に関するこころのケア」 のページに、対応策が丁寧に記載されています。

・情報源が明らかな正しい情報を得る
・テレビ視聴やインターネット閲覧の時間を意識的に減らすなどして、情報を取り入れすぎない
・親しい人と話し、互いにねぎらう
・睡眠や食事など規則正しい生活を送り、これまでと同様の生活リズムを維持する,適度な運動を心がける
・自分が今どういう状態にあるのか、客観的に評価する
・不安や苛立ち、恐怖など自分の中にある気持ちを見ないふりしない

また、東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野さんの「いまここケア」 は、具体的な対処方法に動画や音声ガイドも入っていて、すごく親しみやすいサイトで取り入れやすいです。

本格的に心と身体がまいってしまう前に、自分の状態をこまめにチェックして、できるところから自分をいたわってあげてくださいね。

あ、相変わらず寄り道はしております。
これは五戸町のGENYAさんのカレー🍛
コーヒーゼリーとふわふわのベーグルも
ついてくるのもまた、ものすごくうれしい。